オウンドメディアとは、自社が持ち、自社で編集する発信の場所のことです。会社のブログや読み物のサイトがその代表で、この記事では主に自社サイトのブログや読み物を扱います。「やったほうがいい」とよく言われますが、向いていない会社が無理に始めると、更新が止まって終わります。ここでは何ができるか・何が難しいかを整理し、始めるかどうかを決める基準を示します。
1. オウンドメディアとは
- 自社が持つ(オウンド)発信の場所。広告枠を買う、外部のSNSサービスで発信する、との違いは「場所も内容も自分で決められる」こと。
- 例:会社サイトのブログ、お客様の事例を載せる読み物、専門分野の解説記事。
- SNSはお店の前の通りで声をかけること、オウンドメディアは自分の店に棚を作ることに近い。
2. できること・注意点
| できること | 注意点・限界 |
|---|---|
| 検索で探している人に、自社の考えを届ける | 始めてすぐに人が集まることは約束できない |
| 載せた記事が資産として残り、あとから読まれる | 一度作れば放っておいてよいわけではない |
| 営業や問い合わせ対応で「この記事を見てください」と渡せる | 売上に結びつくかは記事の中身と届け方で変わる |
3. 向いている会社・向いていない会社
- 向いている:お客様がよく同じ質問をする/検討に時間がかかる商品・サービス/語れる専門分野がある/1本ずつ丁寧に書ける人がいる。
- 向いていない:すぐに結果が必要/書く担当も時間もない/「何を書くか」が決まっていない。→ この場合は、まず既存のお知らせや、営業で使う質問への回答を整えるところから。担当・時間・発信内容がない問題は、SNSでも同じように出る。
4. 始める前の3つの質問
- 誰に読んでほしいか、1人の顔が浮かぶか。
- その人が検索しそうな質問を、いくつか書き出せるか。
- どのくらいの頻度なら、無理なく続けられるか(小さく決める)。
→ 3つに答えられなければ、まだ始めない。答えられたら、少数の記事から書く。
5. 小さく始める進め方
- 最初は少数の記事だけ。お客様からよく聞かれる質問の答えを記事にする。
- まずは会社サイトの中に置くと管理しやすい。
- 公開したら、営業・メール・SNSで「読んでもらう」ところまでやる。
- 定期的に、内容と運用の負担を見直す。確認先は、検索からの流入=Search Console、記事の閲覧=アクセス解析、問い合わせ=自社の記録。検索への反映には時間差があるため、短期の問い合わせの有無だけで続けるかを決めない。
6. よくある勘違い
- 「記事を増やせば自然に人が来る」→ 探されている質問に答える内容に加え、検索や営業・SNSなどで届ける工夫も必要。
- 「SNSをやっていればオウンドメディアは要らない」→ 役割が違う。SNSは流れて消えやすく、記事は残って探される。
- 「たくさん書くほうが勝つ」→ 小さな会社は、数より「その会社にしか書けない」内容。
まとめ
オウンドメディアは、時間をかけて資産を作る手段。すぐ結果が欲しい会社には向かない。始めるなら、読んでほしい人を1人決め、質問に答える記事を少数だけ書くところから。