認知度は、「なんとなく上がった気がする」で終わりやすい数字です。けれど、見る場所を分ければ、無料の道具でも変化の手がかりはつかめます。この記事では、広がり(リーチ)、探される(指名検索)、思い出される(想起)の3つの観点を、見方と注意点つきで整理します。

1. 認知を捉える3つの観点

観点 見ているもの 代表的な指標 主な見る場所
①広がり 目に触れた リーチ・インプレッション 各SNSの分析画面・広告の管理画面
②探される 名前に関わる検索があった 指名検索(社名・商品名を含む検索) サーチコンソールなど
③思い出される 聞かれて出てくる 想起(助成想起・非助成想起) アンケート

この3つは、必ずこの順に進むとは限りません。たとえば、①だけが伸びて②③が動かないときは、見られたことは分かっても、記憶に残ったかまでは判断できません。複数の観点を並べて見ることで、状況が読みやすくなります。

2. 指標ごとの見方

①リーチ・インプレッション

  • リーチは、一定期間に届いた人数やアカウント数のことです。インプレッションは表示された回数です。同じ人に3回出れば、リーチは1、インプレッションは3と数えるのが一般的です。ただし、集計の単位や推計かどうかは媒体によって異なるため、各画面の説明を確認してください。
  • 比べるときは、期間の長さをそろえます。「先週と今週」のように同じ日数で並べ、日数や曜日の構成、季節による違いにも気をつけます。
  • 数が大きくても、狙った相手に届いているとは限りません。投稿や広告ごとに年齢・地域などの内訳が提供されている場合は、あわせて確認します。

違いの詳しい説明は、リーチとインプレッションの違いでも扱っています。

②指名検索

  • 社名・商品名・サービス名を含む検索のことです。名前を知る接点があったことの手がかりになります。
  • サーチコンソールの「検索パフォーマンス」では、社名を含む検索語について、自社サイトが検索結果に表示された回数とクリックされた回数を、期間を決めて追えます。これは「検索された総回数」ではありません。また、一部の検索語は画面に表示されません。測定の対象とデータの制限は、Googleの公式ヘルプで確認できます。
  • 既存のお客さんの再訪や、報道・紹介などでも増減します。社名が一般的な言葉の場合は、無関係な検索も混ざります。検索語の一覧を目で見て、分けて読んでください。

③想起(アンケート)

  • 非助成想起:「このジャンルで思い浮かぶ会社は?」と、選択肢を見せずに聞く方法です。
  • 助成想起:選択肢を見せて、「知っているものは?」と聞く方法です。
  • 非助成のほうが答えにくく、数字は低く出るのが普通です。両方を聞くときは、選択肢を見せる前に非助成を聞きます。助成と非助成の数字を混ぜて比べないでください。
  • お客さんに聞くアンケートは、その回答者の認知・記憶を確かめるものです。市場全体の認知度とは分けて扱います。氏名や連絡先を集めるときは、使う目的を事前に伝えてください。

費用をかけない調べ方は、認知度調査のやり方にまとめています。

3. 小さな会社が最初に見るなら

  • 自社サイトでサーチコンソールが使えるなら、指名検索に関する表示回数・クリック数から始めるのが手軽です。運用の一例として、月1回、同じ手順で記録します。
  • よく使うSNSが1つあれば、そのリーチも同じ頻度で記録します。
  • お客さんに会う機会があるなら、そこで想起を1〜2問だけ聞いてみます。
  • 数字の大きさより、同じ測り方で並べた推移を見ます。まずは一定期間、基準になるデータをためることから始めましょう。

4. やりがちな間違い

間違い 困ること 直し方
フォロワー数だけを見る 買う人・頼む人かが分からない 指名検索や問い合わせと並べて見る
測る期間・条件が毎回違う 増減の理由が分からない 期間・場所・手順を最初に決めて固定する
根拠のない目標を先に決める 数字に一喜一憂してしまう まず基準値をためてから目標を決める
施策を同時に何個も変える 何が効いたか分からない 変更内容を記録し、できれば主な変更を1つずつ試す。それだけで原因が確定するわけではない

まとめ

知られているかどうかは、感覚ではなく、広がり・探される・思い出されるの3つの観点で見ると、次の一手を選びやすくなります。指標が決まらない、測り方の設計から整えたいという場合は、アポロスにご相談ください。

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